快適で美しい住まいを求める家主の皆さんにとって、外壁塗装は重要な関心事でしょう。
しかし、外壁塗装の適切な時期や方法については、多くの疑問が存在します。
この記事では、外壁塗装の耐用年数が30年といわれているのは本当なのかとメンテナンスのタイミングについて解説します。
□外壁塗装の耐用年数は30年？
外壁塗装の耐用年数は、塗料の品質や外部環境に大きく左右されます。
多くのメーカーが公表する耐用年数は、あくまで目安であり、実際の耐用年数は異なる場合があるため注意が必要です。
1.塗料の耐用年数とは
塗料の耐用年数は、メーカーが公表するものですが、これは促進耐候性試験に基づいたものであり、実際の環境下での耐用年数とは異なる場合があります。
新しい塗料ほど、実環境下でのデータが少なく、信頼性に不安が残るのです。
2.建物の耐用年数と外壁塗装
建物の耐用年数は、建物の構造によって異なります。
例えば、木造住宅の耐用年数は22年とされていますが、これは定期的なメンテナンスを前提としているのです。
ノーメンテナンスで30年保つというのは非現実的といえるでしょう。
□メンテナンスのタイミングを見極める
適切な外壁塗装のメンテナンスは、建物の美観と機能を維持する上で重要です。
年数だけでなく、外壁の具体的な劣化症状を識別し、適切なタイミングで対処することが重要となります。
＊年数に基づくメンテナンス
一般的に外壁塗装は、前回の塗装から約10年を目安に行われます。
しかし、使用された塗料の種類や建物の立地条件により、この年数は前後することがあります。
たとえば、シリコン塗料の場合は12年、フッ素塗料であれば15年が目安です。
50年が経過していれば、外壁材自体の寿命も考慮し、交換を検討しましょう。
＊劣化症状に基づくメンテナンス
実際の劣化状態を直接確認する方法は、より確実性が高いです。
以下の劣化サインが見られた場合は、塗り替えを検討すると良いでしょう。
1.チョーキング
外壁を触った時に白っぽい粉がつく現象で、塗料の劣化が原因です。
これを放置すると、外壁の下地材が劣化し、家全体の耐震性に悪影響を及ぼす可能性があります。
2.カビと藻
外壁の表面に水分が蓄積すると、カビや藻が発生しやすくなります。
特に、日陰になりやすい北面の外壁では、このような問題が生じやすいです。
3.変色・退色
主に紫外線が原因で、塗料の中の樹脂や顔料が劣化することにより生じます。
見た目の美観のみならず、塗料の防護機能の低下も意味してしまいます。
4.ひび割れ、ふくれ、剥がれ
これらの症状は、外壁材や塗装の劣化が進んでいるサインです。
特に剥がれが生じた場合、塗装の下地や外壁材が露出してしまうため、速やかに対処しましょう。
＊プロフェッショナルの診断
劣化症状の判断は専門知識を要するため、定期的な専門家による診断を受けることをおすすめします。
これにより、建物の状態を正確に把握し、必要なメンテナンスの計画を立てられるでしょう。
□まとめ
外壁塗装の耐用年数とメンテナンスは、美しい住まいを維持するために不可欠です。
耐用年数は目安に過ぎないため、劣化のサインを見逃さず、適切なタイミングでメンテナンスをすることが大切です。
この記事が、住宅の寿命を延ばし、快適な住まいを保てる助けになれば幸いです。
